一言にEDといっても、その原因によっていくつかのタイプに分けることができます。
EDとは正常な状態であるならば、性的な刺激が神経を伝達し生殖器部分に伝わり勃起するという流れが、何らかの原因で障害を受けることで勃起しにくくなる状態のことを言います。
つまり、障害を引き起こすと考えられる原因を知ることがEDにとっては大変重要なポイントとなります。
生活習慣病などによる動脈硬化などが原因のケース
多くのケースでは、EDを感じるようになるのは40代半ばから50台以上の方々ということになりますが、ほとんどの方は加齢からからくるものであり仕方がないとあきらめる傾向がありました。
ところが、同じ中高年男性であっても個人差は非常に大きく、50~60台あるいは70歳を超えても現役バリバリで勃起する人もいますが、逆に、30~40代あるいは20代でもEDを感じてしまう人も多く存在しています。
この場合には長年にわたる生活習慣病がEDの原因と考えられるケースであり、食生活や生活の乱れなどから身体全体の血液の流れが悪くなっており、動脈硬化(血液が硬くなる症状)などから陰茎海綿体にも十分な血液が流れ込まないような状況となっています。
中高年男性がメタボリックシンドローム対策として肉体改造に取り組んだりすると、うれしい副作用としてしばらくなかった朝立ちが起こることもあったりしますが、これは血液の流れが改善することから発生しています。
心因性ED(精神的なストレスが原因のケース)
精神的なストレスがあると神経の性的な興奮がうまくペニスに伝わらなくなりEDが発生しやすくなります。
経験された方も多いでしょうが、性行為の最中に突然の中折れを経験することで、次の性行為でも同じことが起こるのではと不安がよぎることになります。
この他にも日常生活や夫婦生活でのストレスが原因となり、トラウマのようになってEDの原因となることがあります。
このケースでは、「また失敗するのでは」という不安や恐れがストレスをさらに大きくしEDを悪化させてしまうこともよくおこります。
最近増えているケースとしては、子供を作りたいという夫婦間で排卵日がストレスとなってしまいEDを発生させている問題が見受けられます。
また、現代病ともいえるうつ病についても、意欲ややる気を低下させるうつ病は同時に性欲も低下させることになることからEDを引き起こす要因と考えられます。
混合型EDのケース
混合型EDとは、生活習慣病からくる動脈硬化や精神に障害があり、かつ精神的なストレスもある場合に発生しやすいもので50~60台に多いEDの症状となります。
EDの症状には、上記のような生活習慣病からくる動脈硬化や心因性と考えられるものが多いのですが、実はその多くが両方の影響を受けているケースが多く、現代社会におけるEDとはその多くが混合型のものであると考えられます。
典型的なケースとしては、40~50代になり長年にわたる生活習慣から動脈硬化を引き起こし血液の循環が悪化してペニスに神経の興奮が伝わりにくくなり、そんな状況で偶々の性行為の失敗や日常生活のストレスからEDを悪化させている状態です。
また、混合型EDでは特に糖尿病や高血圧、外傷などに精神的な要素が加わってEDとなっていることも多くあります。
治療薬の副作用によるED
EDの原因の多くは生活習慣や日常生活上でのストレス、あるいはその混合型から発生していますが、もう一つ忘れてはならないのが薬剤の副作用を原因とするEDです。
現代社会では、病気をすると自然治癒に加えて医師による診察を受けたうえで治療薬を服用するケースがほとんどとなりますが、この治療薬には目的とする治療のほかにも意図していない副作用がある場合があります。
その副作用の一つとして、ED・勃起不全があり、治療薬によりEDや勃起不全を引き起こす要因は異なりますが、副作用としてEDの症状を引き起こしやすいものには以下の薬剤があります。
- 精神神経用薬
- ホルモン剤
- 脂質異常症治療薬
- 降圧剤
- 呼吸器官/アレルギー用剤
- 抗潰瘍薬
これらのすべてに必ずしもED症状の原因があるわけではありませんが、心当たりがある場合には医師に相談したうえでなるバク副作用の少ない治療薬に変えるほうが良いでしょう。
病気になると副作用などそれほど深く考えずに服用している治療薬ですが、生活習慣や精神的ストレスなどが要因と考えにくいようなケースで、これらの治療薬を服用してる場合には特に注意が必要となります。
まとめ
EDを引き起こす原因には大きく分けると上記の4つが考えられますが、原因をしっかりと把握することはED治療には非常に多くの効果をもたらしてくれます。
単純に生活習慣病からきているのであれば、生活習慣の改善だけでも勃起力が大きく改善することもありますが、これに精神的なストレスが加わる複合型になるとややこしくなります。
医師と相談のうえで、正しく原因を理解して有効な治療法や治療薬を処方することが非常に大切です。